全国曹洞宗青年会創立50周年

2023.07.01

昭和50年に発会した全曹青は、第25期で創立50周年の節目を迎えます。

この第25期では、スローガン「結集:想いを結び合わせ、未来へ」のもと、創立からの歴史と、活動に関わられた先輩方の想いを受け継ぎ、さらに次の代に伝えるために「全曹青の50年間の想いと経験を未来へと、そして将来の青年僧侶に結び合わせる」記念事業を企画いたします。
全曹青は活動目的として、「古教照心の示訓を旨に自己の研鑽に努め、互いに乳水和合し、自由で創造的な活動を通じ、心豊かな社会の形成を目的とする」と会則に定めています。そして「大衆教化の接点を求めて」を創立理念としています。この目的と創立理念に則り、創立当初から様々な問題に対して会員一人一人が協力して活動を行ってまいりました。その結果、会員同士の相互理解が深まり、より大きな問題に取り組むことができる好循環に繋がっています。
全国の青年僧侶と全曹青活動を結びつけ、青年僧侶それぞれの勉学と精進、そして交流によって一仏両祖の御教えの一層の布教へと繋がっているのは、諸先輩方が互いに乳水和合し、自由で創造的な活動を綿々と相承してこられたからに他なりません。そのお姿に敬意を払うため、また近年コロナ禍などで集まり繋がりづらかったため、この勝縁に青年僧侶同士が結集する機会を創出いたします。今一度原点に立ち返り、心豊かな社会の形成を目的に、青年僧侶の想いを一つにすることをテーマとして、創立50周年記念事業に取り組んでまいります。  

記念事業一覧

それぞれの事業をクリックすると、該当するセクションにジャンプします。

両大本山報恩拝登

両大本山は、全国の青年僧侶としてはもちろん卒会された諸先輩にとっても特別な存在であり、その場に行くことで誰もが背筋を正し、一層の決意を持ち初心に戻れる場所といえます。そこで、創立50周年という半世紀の節目に全曹青の行事として両大本山へ拝登し、国内に留まらず海外まで及ぶ諸先輩方の熱意溢れる青年会活動を受け継いでこられた感謝と報告を行い、未来の活動に向けての新たなる誓いといたします。 過去・現在・未来の想いをつなぐ全国の青年僧侶が両大本山に結集し平和を願う、未来へ向けた祈りの拝登行事となりますよう是非とも多くの方のご随喜をお待ちしております。

大本山總持寺 報恩拝登

昨今のコロナ禍や戦争など世界で起こる不幸な惨事、さらに50年間という視野で見るとよりたくさんの自然災害や戦災が発生していることを鑑みた上で、全曹青の名誉総裁であり第2期会長を務められた紫雲臺猊下に「世界平和大祈祷諷経」を厳修していただきます。また、全曹青会長導師による「全曹青創立50周年報恩諷経」を行じます。

<詳細>

日時令和5年11月29日(水)
11:00~対談講演『「大衆教化の接点」を考える』
(講師:大菅俊幸氏、島薗進氏)
13:30~全曹青創立50周年報恩諷経(全曹青会長導師)
世界平和大祈祷諷経(御親修)

大本山永平寺 報恩拝登

参集した青年僧侶全員で大本山永平寺僧堂内単において坐禅一炷を行い、一人一人僧侶の原点に立ち返るとと もに心を一つにします。
法堂においては、大本山總持寺拝登と同じく「全曹青創立50周年報恩諷経」を行じ、さらに自然災害や戦災に 対して想いを向け「世界平和大施食諷経」を全曹青会長導師のもと参集した青年僧侶で法要を修行します。

<詳細>

日時令和6年11月21日(木)
僧堂にて坐禅一炷
法堂にて全曹青創立50周年報恩諷経(全曹青会長導師)
引き続き世界平和大施食諷経(全曹青会長導師)

災害復興支援活動 全国研修会

全曹青は阪神・淡路大震災や東日本大震災へのボランティア活動を含め、青年僧侶だからこそ可能なフットワークの軽さを活かし災害復興支援活動に力を注いでまいりました。しかし、東日本大震災から12年が経ち、当時、支援活動に頻繁に参加しておられた会員も卒会となり、世代交代が進んでおります。経験の乏しい青年僧侶にとっては、ボランティア活動に対して一抹の不安を抱えており参加に消極的になっています。さらにコロナ禍も加わり、活動に向かう機会も奪われてしまっております。
そこで災害復興支援活動において必要になる道具や心構えなどの講義を行い、併せて、第20期より全国15か所に配備しているストックヤードを活用した炊き出し研修を行うことで、不安を払拭できるような内容の研修会を全国9管区で開催いたします。災害がないことが一番の望みですが、災害が起きた場合躊躇うのではなく、率先して支援活動に向かえる人を増やすことを目的とし、全国の青年僧侶がより手を取り合えるきっかけになるような事業といたします。

<詳細>

参加対象 青年僧侶・寺族
参加費2,000円(寺族無料)

<開催予定&開催報告>

令和5年12月5日 東海管区(愛知県豊田市永澤寺)

令和5年12月11日 九州管区(熊本県熊本市大慈寺)

令和6年3月27日 関東管区(神奈川県横浜市大林寺)

令和6年6月4日 中国管区(広島県福山市泉龍寺)

令和6年6月26日 北信越管区(石川県輪島市門前町)

令和6年7月8日 東北管区(宮城県仙台市見松寺)

令和6年9月2日 北海道管区(北海道釧路市定光寺)

令和6年9月26日 四国管区(愛媛県西条市興雲寺)

令和7年2月28日 近畿管区(京都府宇治市興聖寺)

禅のつどい

曹洞宗の教えの根幹に禅の教えがあることは言うまでもありません。全曹青においても、各青年会においても、この禅の教えを伝えるために様々な事業が展開されてきました。
そして全曹青創立には、青年僧侶の熱い気持ちと盛り上がりで全国に広がった「禅のつどい運動」が大きな機縁となっています。さらに第24期では、アウトドア用品の株式会社モンベルとコラボして坐蒲と寝袋の機能を兼ね備えた頒布物「ZENSOUSEI ZEN CUSHION」を製作し、坐禅の可能性を広げました。この50周年を迎える機に、創立の原点に立ち返り、改めて坐禅の魅力と禅の教えを広く伝えるため、一般の方々を対象とする「禅のつどい」を開催いたします。

禅喫茶「RYUREI」

本企画は青年僧侶による「禅」×「喫茶」の体験型イベントで、シリーズとして全国で数度開催します。カフェやホテル、レンタルスペース等を会場に、参加者にはお菓子とお抹茶(薄茶)を召し上がっていただき、併せて坐禅(もしくは椅子坐禅)や禅の教えを知っていただく機会を創出します。企画名称の『RYUREI』には、「流麗(滞りなく流れる様子を意味し、心のデトックスを表現)」と「立礼(椅子テーブル席の茶席)」の2つの意味を込め、誰でも参加しやすく心身の安寧につながる企画といたします。

侘茶を確立させた千利休の高弟、山上宗二の遺した言葉に「茶の湯は禅宗より出でたるによりて、僧の行ひを専らにするなり」とあり、また禅語「茶禅一味」とあるように、茶の湯の心と禅の心は一体です。
茶を喫するという何気ない日常に禅の心を感じていただき、慌ただしい日々を送られる方々の心のデトックスができる空間を提供します。そして禅への興味から今後各地の坐禅会がよりいっそう広がりを見せ、幅広い年代まで禅の教えが親しまれていくような事業展開を目指してまいります。

<開催予定&開催報告>

令和5年11月20日 石川県金沢市「OTABA(オタバ)」

令和6年6月28日 広島県尾道市「フルーツラボしまなみ」

令和6年10月29日 宮城県仙台市「SENDAI KOFFEE CO」

令和7年1月22日 愛知県名古屋市「LDK覚王山」

オンライン坐禅会「穏坐」(奉賛 大本山總持寺 世界禅Challenge)

本企画はオンラインでの坐禅会です。
毎月開催し、全国そして世界各地をオンラインで繋ぎ、坐禅未経験の方も含めてどなたでも気軽にご参加いただき禅に触れていただける機会を創出いたします。
開催は、毎月最終日曜日の夜に行います。坐禅は難しくツライことと捉えられている方も多いかもしれませんが、坐禅は安楽の法門であり、苦しいことを目的にするわけではありません。翌日からの学校や仕事などを前に心がざわついてしまう方が多いとされるその夜に、離れた地から共に同じ時間を過ごし坐ることで身体、呼吸、心が調っていく段階を味わっていただけるような時間といたします。

オンラインという気軽に参加ができる空間から禅の教えに触れていただき、多くの方にとって坐禅が身近となり安らぎのひとときとなるよう展開してまいります。

<開催予定>

令和6年2月25日

令和6年3月31日

令和6年4月28日

令和6年5月26日

令和6年6月30日

令和6年7月28日

令和6年8月25日

令和6年9月29日

令和6年10月27日

令和6年11月24日

継続予定

自然に親しむZEN ASOBI

本企画は喧騒から離れた大自然の中で一泊二日の日程を組み、禅の教えを学びながら自分を見つめてもらうことで、家庭や学校では体験出来ない時間を過ごしてもらうキャンプイベントです。
坐禅など禅に親しんでいただくことはもちろんですが、野外でのテント張りや食事作り、ウォークラリーなど大人から子どもまで楽しめる内容です。
寺院等で行う禅のつどいとは違った環境の中で、お坊さんをより身近に感じてもらい、普段はお寺に縁遠い方とも繋がることで、多くの方に禅や仏教、お寺にさらに興味を持ってもらうこと目指します。また、大自然で行うことで、リフレッシュすると同時に生きていく知恵を学んでまいります。

<詳細>

日時令和6年10月19日(土)~20日(日)
場所京都府立るり渓少年自然の家

記念誌『LOG』

全曹青が積み重ねた50年の歴史を振り返るとともに、次の50年を目指して受け継ぐべき全曹青の理念や想いを共有できる記念誌を制作いたします。
この50年間は、数えきれない活動と出来事、そして携わられた青年僧侶がおられます。創立時~現在に至るまで連綿と伝わってきた「全曹青イズム(全曹青らしさ・全曹青の流儀)」を浮き彫りにし、世代を超えた連帯感を生むことを目指します。
そして未来の青年僧侶に引き継ぐべき「事業」や「想い」を伝え、全曹青の歴史を後世に伝えていくことを目的といたします。

発行時期
SOUSEI第208号(令和7年2月)発行予定

タイトル
LOG (読み:ログ)
全曹青という大きな飛行機の50年間の航空記録としての「LOG」と、繋がりと成長「Link Of Growth」の頭文字の2つの意味を表し、全曹青の歩んできた記録を表現しております。

記念式典

全曹青は、両大本山、宗務庁、関係の皆様の支えのもと、諸先輩方が歴史と想いを積み重ね繋ぎ合わせてきました。令和6年能登半島地震発災直後より現在に至るまで、全国の皆様と連携をとり復興支援活動ができているのは間違いがなく、歴代が関係を築いてこられたからこそです。また、各周年行事においても、全国の強い絆を感じることは全曹青の歴史の賜物と感じます。
創立50周年の節目にあたり開催するこの記念式典では、歴代と現役の全国の会員が結集し、同じ想いを確かめる行事といたします。記念シンポジウムでは、歴代会長様より当時の想いや事業についてお聞かせいただき、さらに記念講演では、戦場カメラマン渡部陽一氏に戦場での死生観をお話しいただくことで創立当時の青年僧侶が経験し抱えていた背景と想いを共有いたします。
この機に50年間の感謝の意を表し、改めて歴代の縦の繋がりと全国青年僧侶の横の繋がりを結び合わせることで、これからの活動に強い団結を持って臨んでまいります。

賛助金のおねがい

以上のような記念事業を進めております。各事業円成に向け活動してまいります。ご支援賜りますよう何卒よろしくお願いいたします。

関連情報