2016.05.13
―死別のケア 大切な人をなくした方と歩むために―
日頃から大切な人を喪った遺族と接する機会が多い僧侶ですが、意外なことに、多くの宗派の僧侶養成プログラムの中で死別のケアを学ぶ機会が用意されていません。そのため、遺族に対して配慮の欠ける対応をしてしまう僧侶や、どうしていいかわからないので遺族と接することを極力避ける僧侶の存在を耳にすることがあります。
葬儀や法事の場のみならず、僧侶と接することをもとめる遺族たちは、どうしたらよいか分からない不安を抱える中で、「心の安寧」を求めて訪ねてきているのではないでしょうか。それを僧侶が不用意な言葉で遺族を傷つけ、不適切な接し方によって遺族を苦しめてしまうならば、本末転倒というものです。それが僧侶自身の「人徳のなさ」によるものではなく、ひとえに「知識の不足」によるものであれば尚のことでしょう。僧侶のもとへ来られる遺族たちに、できるかぎり心の安寧を得てもらうためのお手伝いをしてゆくためにも、僧侶の側がしっかりと死別のケアを学ぶことが求められています。
本講座では、継続的に死別のケアを学ぶことによって、本当の意味で人々の安寧に寄与することができる僧侶、いわゆる〝安寧僧〟を養成することを目的としています。東日本大震災以降、災害救援の現場に僧侶が支援に向かうことも増えており、こうした災害救援において、苦しむ被災者と伴走・伴歩できる〝安寧僧〟が育つことは大切なことでしょう。本講座の受講を端緒として、ゆくゆくは多くの僧侶がすでに開講されている臨床仏教師や臨床宗教師等を目指し、死別のケアだけにとどまらず、多様な「苦しみ」の臨床現場へ飛び込んでゆくきっかけとなれば幸いです。
開催日時:平成28年6月21日(火)
会場:真言宗泉涌寺派大本山 法楽寺(大阪市東住吉区山坂1-18-30)
講師:尾角光美(一般社団法人リヴオン代表)
タイムスケジュール:
12:00 受付開始
12:30 死別のケアの基礎
13:20 休憩
13:30 ワーク(1)
14:30 休憩
14:40 ワーク(2)
15:40 全体共有
16:30 終了
※終了後、懇親会を予定
参加対象:全日仏青加盟団体会員
定員:40人
参加費:5,000円
申込締切:6月6日(月)
主催:全日本仏教青年会(救援委員会)
※詳細はこちらのPDFをご覧下さい。
第1期 安寧僧養成講座チラシ(大阪用)
全日本仏教青年会(以下、全日仏青)では、人類共通の目標である世界平和実現のために宗教者ができる活動の一つとして、諸宗教対話による互いの理解を通じた関係性の構築と、この活動に取り組む人材の養成に取り組まれています。
この考えのもと、自ら信ずる教えへの理解と実践を深めた僧侶が、他の宗教の教義や実践にふれ、そして宗教者同士の対話を行うことにより、世界平和実現のための活動を担える僧侶の育成を行う諸宗教対話僧養成講座を開催しています。
第1回として本年1月に、キリスト教の大阪カテドラル聖マリア大聖堂様において講座を開催しましたが、これをうけ第2回として、下記の通りイスラームの東京ジャーミー様において開催することとなりました。
参加を希望される方は、ページ最下部の全国曹洞宗青年会事務局にお問い合わせください。
※下部のチラシ内には全日仏青への問い合わせ先が記載されておりますが、
曹洞宗からは全国曹洞宗青年会で取りまとめの上、申込をいたします。
開催日時:平成28年7月19日(火)
会場:東京ジャーミー(東京都渋谷区大山町1-19)
タイムスケジュール:
10:30 受付開始
11:00 施設見学・説明
12:00 昼の礼拝見学
12:30 昼食(イスラーム食)
13:00 質疑応答
14:00 終了
終了後 懇親会(16:00開始予定、新宿)
参加対象:全日仏青加盟団体会員
定員:50人
参加費:3,000円(昼食込、当日支払)
懇親会費:5,000円程度を予定
申込締切:7月7日(木)
主催:全日本仏教青年会(諸宗教対話委員会)
※詳細はこちらのPDFをご覧下さい。
第2回諸宗教対話僧養成講座チラシ
以上、2講座の開催についてのお問い合わせは、全国曹洞宗青年会事務局までお寄せください。
電話:0854‐22‐5071(宗見寺)
e-mail:mt.moonlight@chorus.ocn.ne.jp
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