曹洞宗青年会東北地方集会青森大会 開催報告

2011.11.04

第36回 曹洞宗青年会東北地方集会青森大会 開催報告

東日本大震災犠牲者追悼法要

~緊急災害時における寺院の役割と今後の方向性~

日時:平成23年10月20日(木)

場所:青森市常光寺/ホテル青森

 

青森大会日程

●式典の部(常光寺にて)

13:30 東日本大震災犠牲者追悼法要

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15:00 記念式典

16:00 震災フォーラム「緊急災害時における寺院の役割と今後の方向性」

 

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本年度の東北地方集会は、今般の東日本大震災の発災を受け、「追悼」と「復興支援」をテーマに開催。まず、各プログラムに先立ち、常光寺本堂において、被災県をはじめとする東北地方各曹青会員により、稲田泰久師(東北地区曹洞宗青年会連絡協議会会長)を導師に、「仏祖諷経」「東日本大震災犠牲者追悼施食会」が厳修され、「追悼」「震災復興祈願」を祈りました。

続いて、会場を本堂地下・渓声閣に移し、「記念式典」を開催。稲田師(大会会長)・白澤雪俊師(大会実行委員長)による挨拶に引き続き、高橋哲秋老師(東北管区教化センター統監)、太田宏見老師(青森県曹洞宗宗務所所長)、松岡広也師(全国曹洞宗青年会会長)による「祝辞」「来賓紹介」「誓願文」「次期開催県発表(来年度は山形県にて)」「絡子伝達」「次期開催県挨拶」と続き、式典終了後、会場をそのままに、震災フォーラムが開催されました。

冒頭、久間泰弘師(全国曹洞宗青年会顧問)が、『東日本大震災における全国曹洞宗青年会のボランティア活動について』と題して、東日本大震災発生からの全曹青の対応を、「情報収集」「緊急支援」「被災者への継続支援」の3つの局面に整理して総括。引き続き、宮下俊哉師(全国曹洞宗青年会災害アドバイザー)が、岩手県釜石市を中心とした活動の報告を、記録写真を交えながら行いました。その後、白澤師をコーディネーターに、東北地方各曹会会長諸師、稲田師を交え、各会の「震災発生からの対応」を報告いただくフォーラムに移りました。

大きな被害のあった岩手県・宮城県・福島県の各会長からは、他県曹青からの物心両面での支援に対して感謝の言葉が寄せられた他、発災直後は情報収集に苦慮し、また、ガソリン不足により物資の輸送が困難であったことなどが報告されました。また、各会内でも、内陸部の寺院が沿岸部の寺院を「物資の輸送」や「泥かきボランティア」などで支援したことが報告されました。また、青森県・秋田県曹青が岩手県を、山形県曹青が宮城県曹青を主な支援先とし、集中的に物資の輸送や行茶ボランティアなどの活動に取り組んだことなどが報告されました。さらに登壇者からは、『般若』において迅速かつ集約的に支援情報が発信されたものの、青年会員の中における『般若』の認知度向上が必要であるという問題提起がなされ、また、今回の震災における経験を元とした「対策マニュアルを作成し、周知する必要性」も提起されました。久間師からは「情報収集・共有」が緊急災害時の対応の第一命題であること、また、今回の被災を他人事とせず、「ボランティア活動は全曹青年の特定の人たちがする行為」と思わずに、全国の曹青会員がボランティア活動に対する同様の意識を持って欲しいとの意見をいただきました。最後に白澤師より「何より、無関心が最もいけない」との総括がなされ、フォーラムは無事終了しました。

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