2011.03.19
《 石巻市 湊 行茶活動報告 》
活動団体:伊豆曹洞宗青年会
活動日:平成23年4月13日から15日
活動場所:石巻市湊 法山寺幼稚園避難所
目的・活動内容:避難者入浴のための仮設風呂設置、給水活動
参加者:計10名
○レポート
・石巻市湊 法山寺様に併設される幼稚園に50名の避難者。水道復旧の目処が立たず、特に風呂に困っているとの情報を頂き、風呂支援の実施を決定。
・伊豆長岡温泉組合の協力により、伊豆より1.2トンの温泉水を持参。
・ドラム缶3台で温泉水を薪にて加熱。2張りのテント内に設置した別の入浴用ドラム缶2缶、介護用簡易浴槽(滋賀県の事業者株式会社サンクフルハート様の好意により無料レンタル)1台、合計3つの浴槽にエンジンポンプにて給水。風呂を提供。
・13日午後、14日終日の間に法山寺幼稚園避難所にいる方、および法山寺のご近所のかた約50名に入浴頂く。
・入浴待ちの方に、お茶やココア、コーヒー、お菓子を提供しながらお話を聞く。
・持参した温泉水が終わった後は、石巻市の浄水所は稼働していたため、水の提供をあらかじめお願いしておいたので、タンクを設置したトラックにより水をピストン輸送し給水。なお、法山寺幼稚園避難所では1日1回給水車がくるものの、風呂にまわすまでの水はとてもなかったとのこと。
・活動期間以後も避難者の皆様でお風呂をたてられるよう必要な資材は当面の間、避難所に提供した。
(テント、ドラム缶、簡易浴槽、給水用タンク1.1トン分、エンジンポンプ、手動加圧式簡易シャワー、電熱式保温循環入浴装置など)
○所感
・寺院併設の避難所ということで、お寺さんからの支援物資が多数届き、食料などに困ることがあまりなかったとのことで、お寺同士のつながりの深さに避難者の方は感心していた。
・電気、燃料などが回復する中で、水、とりわけお風呂については目処が立っていなかったのでとても有り難いとのこと。
・また、タンクなどの資材はとても重宝するので有り難いとのこと。
・子どもたちも多く避難していたが、避難が長期化する中、大人たちは避難所から仕事に出掛けたり、片付けに出掛けたり日中は不在であり、退屈しているようすだった。今回支援活動中、子どもたちは、当会の活動場所からずっと離れなかった。この点は学校が再開すれば解消できるか。
・子どもたちが欲しいものはゲームだった。時代性だろう。
・大人の方で必要なものは、車ということだった。
・被災者の方から話を聞くと、「もしあのときこうしていたら、いま生きていなかっただろう」ということを多く聞いた。こう話すことで何かのバランスをとっているようでもあった。
・避難所はひとつのコミュニティーあるいはコロニーのようでもあった。指定避難所ではないという事情もあっただろうが、おそらく、各避難所では自主的な組織によるリーダーシップが必要なのであろう。それ故の避難者同士の摩擦などもあったようだが、当会が訪問したときはそれが一段落した後だったようだ。
こういう点はマスコミではなかなか取り上げられないところでありながら、現地では御苦労があった点ではないかと思われた。こうしたなかで避難地として施設を提供し、調整を続けてこられた御住職、副住職、寺族の方々に対しては本当に頭が下がる思いである。
4月12日から15日まで4名で、石巻市雄勝町分浜の高源院の本堂、庫裏の仏具、畳、家財道具の運び出し作業等を行った。(宿泊拠点は石巻市河北町皿貝 観音寺)
*三重県第二曹洞宗青年会は、全曹青災害復興支援部と共同で4月3日から7日にかけて、岩手県山田町にて炊き出しを実施。事前にリサーチしたところ以下の要望があり、今回はたこ焼きの炊き出しにした。
1=たこ焼き
2=ラーメン(インスタントではないもの)
3=焼きそば
一度に140個焼くことが出来るたこ焼き器を使用して、以下の避難所や現地の消防団の方々に配布、合計500人分程の調理となった。
*山田町消防団
*織笠小学校
*船越保育園
*山田町コミュニティセンター
○避難者の感想
・久しぶりにソース味の物を食べた。
・もったいないので、次の日まで何度かに分けて食べた。
・外出中で避難所にいない人の分まで取り置きすることができる。
・ご飯やおにぎり以外のおなかにたまるものを久しぶりに食べた。
また明日10日より、岩手県山田町に入る予定。
4月7日、8日花まつりキャンペーンをかねて3地区で募金活動。合計392,792円をSVAに送金した。
*静岡第三同志会は、3月29日・4月3~4日の3日間、第三宗務所管内各地で支援物資収集托鉢を修行。街の人達の善意の結果、また多くの会員・御寺院・御寺族の協力もあり、以下のとおり支援物資を収集。
◎トイレットペーパー 50ロール×段ボール57箱
◎ティッシュペーパー 300箱
◎紙おむつ(大人用・子供用) 70枚×段ボール12箱
◎バスタオル・タオル類 段ボール45箱
◎布団・毛布 段ボール50箱
◎衣類 段ボール30箱
◎生活用品 段ボール8箱
◎水・お菓子・食品類 段ボール25箱
以上の物資を4月6日にトラック1台をチャーターし、山形県新庄市の英照院様を通じて仙台の被災地と宮城県気仙沼市の峯仙寺様を通じて被災地への2ヶ所へむけ搬送。托鉢で集まった義捐金は日本赤十字社に寄付。また、全曹青の「ボランティア基金」にも協力。
山田会長並びに小川次期会長が、長野県上田市の全曹青宮下副会長の元へ、炊き出しセット(鋳物コンロ、釜蓋、釜、五徳、鍋、おたま、包丁、ボール、ざる、まな板、調味料各種)を届ける。
*三重県曹洞宗青年会は、 3月21日に全曹青HP「般若」に掲載されていた救援物資の受付を確認し、急遽物資調達して、炊き出しセットや高圧洗浄機•米(150kg)•灯油などを 長野県まで運搬。また、各会員には彼岸法要などでの義援金の呼びかけ、地区担当者が中心となって托鉢を行うことを通達。今後の予定は3月29日に防災コー ディネーターの資格を有する講師を招き防災についての講義を開催、同日に震災物故者追悼法要。4月16日に青年会全体托鉢(三重県伊賀市)。全曹青活動団 体登録フォームへの参加も検討。
*愛知第1曹洞宗青年会は、宗務庁の曹洞宗義援金に20万円を3月18日に送金。今月末より托鉢を行う予定。当青年会の花祭りにおいて募金活動予定で、来期も継続予定。
*曹洞宗静岡県第一宗務所青年会は、3月15日・16日・17日に管内3ケ所にて義援金托鉢実施。またタオルを会員より集め送付予定(送付先は現在未定)。
*岐阜県曹洞宗青年会は、県内寺院に義援箱を設置し、県内各ブロックで彼岸明けに托鉢を予定。
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